第2章 心臓の音2
そのあと一人で音楽を聴きながらお弁当を食べた。
誰も屋上に入ってくることはなくて、
まあ“立ち入り禁止”なんて書いてあったら誰も入ってこないか。
ヴーヴー
『ん、』
携帯を見ると孝ちゃんからメールが来ていた。
“学校には馴染めそう?”
心配してわざわざメールしてくれたみたいで今まで少し寂しかったけど、孝ちゃんがいるってだけですごく心強くなった。
“もうバッチリだよ!”
孝ちゃんには少し嘘をつく形になっちゃったけど、ここで友達できてないなんて言ったら孝ちゃん心配するだろうからきっとこれが一番適切な返信だったと思う。
そのあとこっそりと教室に戻って、
午後の授業もちゃんと真面目に取り組んだ。