第17章 お誕生日おめでとう @ 及川徹
明日は及川の誕生日、かつ休日。
月曜日で部活も休みだったので、及川はそのまま花の家に泊まることにした。
彼女の部屋に入って、綺麗に整えられたベッドに横になった。
窓の方を見ると、ハンガーに烏野の黒いジャージがかけてある。
「お前もマネージャーだったね、そういえば。」
『似合わないですかね…』
「そういうのじゃないけどさ…お前が青城落ちたって聞いた時、すっげー怖かった。どっか行っちゃうんじゃないかって思って。」
インフルエンザ疑惑が出て最悪のコンディションで挑んだ高校受験は見事に失敗して、受かった烏野に通うことになった。
国見や金田一の話では、影山もその烏野に通っていると聞いた。
不安で仕方なかった。
そんな旨の話をすると、花は小さく笑って、及川の手を握った。
『今、此処に一緒に居るから、いいじゃないですか。』
「お前、寂しくないの?」
『そりゃっ…寂しいですよ…毎日会いたいですよ…』
どんどん困り眉になる花を見て、少しずつ及川に笑顔が戻る。
「ごめんね…今日はいっぱい愛させて。」
そう言って花を腕の中に抱き、身を纏っている服を脱がしていった。