第6章 第三章
走り出して、10分くらいたっただろうか、、。
私は、誰もいない道をただひたすら歩いていた。
制服やブラウスのボタンはひきちぎられて中にきているタンクトップが丸見えだ。
制服に関しては犬の血で汚れていた。
スカートはなんとか無事だ。
左腕は傷口から血がいまだに出ていた。
右腕は運よく傷がついていない。
足は両足とも傷だらけで血がでている。
歩く度に傷口が開いて痛い。
私はカバンを抱えこんで歩いていた。
まだ、体には気持ち悪い感触が残っている。
「っ・・・」
「ちょっと!!キミ!大丈夫!?」
後ろから突然声をかけられて、私は体をビクリとはねさせて振り返った。
そして、恐る恐る後ろをふりむくとそこには高校生らしき女の子が1人と男の子が1人、驚いた顔で私を見ていた。
「・・・」
私はなにも言わずに立ち尽くしていた。
「と、とにかく消毒した方がよさそうね。
日向くん!学校戻るわよ!
今なら学校の方が近い!
日向くん!その女の子抱っこして!」
「え!?・・・お、おう」
男子が私の方に近づいてきた。
私は、またさっきのことを思い出し、顔を青白くして後ずさりをした。
「ぃや・・・」
「リコ、どうするんだ?」
男子が困ったように女子の方を見た。
「おそらく、男子になにかされたのね・・・」
女子はそう言うと私の方に近づいてきた。
「キミ、大丈夫だよ。私が目あけていいって言うまで目閉じてて。
絶対に開けちゃダメよ」
私は女子だから安心したのか目をつぶった。
私が目を閉じると同時に私の体がういた。
おそらく、抱き上げられているんだろう。
目を開けそうになったが私は我慢した。