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なつのひかりとかなしみと

第1章 1





彼は家、と刻まれた墓の前で止まり、持参の雑巾で墓石を丁寧に拭きはじめた。

気温は三十五度を超えるが、彼は気にした風でもなく淡々と墓石を清めてゆく。花を花瓶に挿し、線香に火をつけて手をあわせる。




「」

「もう三年になるんだ」

「プロにいったやつらはうまくやってるみたいだ」

「俺らみたいな大学進学組もまぁ、悪くなくやってる」

「それから…」






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