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涙が落ちるその時までに[ハイキュー]

第2章 GO FOR IT!! ~東峰旭~


月曜日の朝。

正門をくぐると、いつもの日常がまた始まる。

「おっはよん、!」

『はよー!課題終わった?』

「ぜんっぜん!」

友達と並んで昇降口に向かう。

「はよっす、!」

「先輩おはようございます!」

「よぉ、」

声をかけられるたびに挨拶をするのはいつもの恒例。
そんな私を見ている友達はニヤリと意地の悪そうな笑顔を見せる。

「モテモテのにも、片思いの相手がいるなんてねぇ…」

『うるさい!』

私より幾分か背の低い友達の頭にチョップすると、唇を尖らせて私を見る。

「だいたい、あんなひげのどこがいいのよ!
しかも、見た目と全然違ってへたれだしさー」

『…私だってなんで好きかなんて知らない!
だいたいアイツは…』

靴をはきかえようと上履きに手を伸ばしたが、つかみ切れずに落としてしまった。

『あー、もう!』

片足だけ靴、もう片方は二―ハイという不思議な格好で上履きを拾い上げようとかがんだ。

だが、上履きは私ではない誰かによって拾い上げられる。

『ありがと、』

落ちてきた横髪を耳にかけながら拾ってくれた相手にお礼を言う。

が、

「はい」

『あああああああああああずま、ね!?』

「なななななななんでしょう!?」

突如現れた同級生の名前を盛大に噛みまくる私。
それに驚いて敬語になってしまっている東峰。

友達は、東峰と一緒に登校してきた澤村と一緒になって私たちを笑っている。


『あ、えーとあの…』

恥ずかしさと緊張相まっての結果、この言葉しか出てこなかった。

『おはよう!!』
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