第3章 第三章『苦しい』
狐優くん・・・狐優は、今まで嘘をつき続けてきたのかな・・・
嘘をつき続けたから苦しそうなのかな・・・
だとすれば正直に言えるようにすれば助けられる?
いや、そんな単純じゃないよね・・・
・・・・・よくよく考えたらさ、狐優、人間の姿?
・・・人嫌いなんだよね?
えっと、これは、明らかに大嫌いじゃないよね?
・・・やっぱり聞くのが一番だね
「狐優、なんで人間の姿?人嫌いなのに?」
首をかしげて聞いてみると
「・・・この姿ならまだ周りに嫌われないから・・・それとなんでいきなり呼び捨て?」
えー、えっとー、それはー・・・
「なんかこっちの方が呼びやすいから?かな?」
「自分の事わかんないの・・・?何で?」
・・・え、自分の事ってなんでもわかるものなの!?
私も知らなかった事なんだけど!?嘘でしょ!?
なんか私が単純なバカって言われるのがわかった気がするよ・・・ははは・・・
「それより・・・なんで君はそんなに僕に話しかけるの・・・僕は一人がいいっていったでしょ・・・なんでそんなに絡んでくるの、僕は・・・幽霊でも、人が嫌いだ・・・!僕は、僕は、・・・君が嫌いだ・・・ッ!」
ズシリ、と、重くのしかかってくる言葉は、苦しみ以外何も含まれていなくて、なぜかグサリと突き刺さって
会ったばかりなのだから信頼しろなんて言わないけど、でも、その言葉は聞きたくなかったよ_____!
『・・・君が嫌いだ・・・ッ!』
脳内でいつまでも繰り返される言葉
嫌われる恐怖
知りたくなかった痛みと苦しみ
すべてが私にのしかかった瞬間だった