第1章 episode Y
「俺ら…?」
「うん。俺ら。あ、早く支度した方がいいよ。翔ちゃん達起きてくるとめんどくさいし。」
ほらほら、とせかしながら私の手を引く。
私は理解が出来なかった。
手をひかれ、洗面所へと到着した。
「ここが洗面所。タオルはここに新しいのあるから自由に使って?使ったら、あっちのかごの中に入れてね。あと、こっち行くと…」
「ちょ、ちょっと待って!!」
「ん?どうしたの?」
首を斜めに傾げ覗き込むように私を見る彼は、何度見てもやっぱり嵐の相葉雅紀で、やっぱり私は全て理解ができない。
分かることと言えば、今の状況はあり得ないことであるということだけ。
なんだこれ。夢か?やけにリアル…。