第8章 34日目
悲しくも想像していた答えとは違うものが返ってきたが、まあしょうがない。
つまり、ハンバーグ>相葉さん>私の関係はまだ崩せない様だ。
まだ少しだけ残念がっていると、二宮くんはそれに気づいたのか言葉を続ける。
「ハンバーグは好きだけど、 私の1番は」
彼の細める目が私に近づき、その距離が0になった時、私の頭の中で不等号の関係が一気に変わって。
「ハンバーグも勝てないよ」
なんて色気のないセリフ。
それを言う彼は、可愛い顔して色気たっぷりの表情で私を見てからかっている。
「あ、違う?君が1番だよ?の方が良かった?」
「…い、え、十分です」
「そ?良かった良かった」
「わ、わたしも!」
「うん?」
「…お、オムライスより二宮くんが好き」
「んふふ、はいはい、ありがとう」
ストレートじゃなくても、私にとっては彼らしいその言葉が、1番嬉しいものなんです。
『 比べるまでもありません 』END.