第13章 赤い月夜 [岩泉×及川]
(体が熱い…)
「岩ちゃん!!」
及川の声が響く
俺の体は俺の意図に反して及川に近づいた。
「及…川………。」
「岩…ちゃん?」
とその時、また俺の体が動いたと思ったら及川のうでを掴みそのまま引き寄せた。
「えっ。岩ちゃん…なんか大胆だね…。」
と、及川は笑っていたがその目は明らかに疑いの目だ。
「…………及川…」
と、俺の体は及川の肩口に顔を埋めた。
そして、
ガリっ…………。
鈍い音が聞こえた。
「………うぁ……」
うわぁあああああああーーーーーーー!!!!
及川の悲痛の叫び声
(な…何で俺…及川の首を…)
「い……岩ちゃん……痛いよぉ……」
及川が泣いていた。
「及か…『悪いな…及川、もう少し我慢してくれ』」
誰かが俺の口を使ってしゃべった。
「岩ちゃん…嫌だ……。」
(おい!!止めろ!!)
もう、口を動かすことも出来ない
体も…
「あぁあああ!!」
また及川が声を上げた。
ジュルジュルという嫌な音を響かせながら、及川の血を吸う俺の体
「はぁ……はぁ……。」
及川はドンドン顔を赤くしていった。
そしてついには、及川は俺の肩に手を回した。
「及川・・・」
(おい・・お前・・・。)
「岩ちゃん・・・」
「なんだ・・もっとか?」
(な・・!!何言ってんだよ!!)
「うん・・岩ちゃん・・・」
及川・・・てめぇ・・・・