第11章 赤い月夜 [東峰×西谷]
~東峰side~
『ちょっと、無茶させちまったけど・・悪ぃな』
えっ・・・・?誰?俺はいったい・・・
気が付いたら闇に包まれる前となんら変わりなかった。
「俺・・一体・・・!? 西谷!!」
俺は、マットの上で裸で首から血を流してグッタリしている西谷を抱きかかえた。
「西谷!!どうした?!何があった?」
「うっ・・あ・・旭さん・・・?」
「あぁ!!何があったんだ?」
目が虚ろで体がべちゃべちゃで・・・
「なんも・・覚えてないっすか?」
「えっ・・?」
「くそ・・・あのやろう・・・・。」
西谷は、顔を真っ赤にしていた。
「・・・・。」
ギュっ・・・・
「えっ?旭さん?」
俺は、西谷を抱きしめた。
「ゴメンな・・・西谷・・・俺が居たのに・・・」
と、俺は泣きそうになった。
西谷を・・・守れなかった・・・・。
「・・ハハハ・・」
なぜか西谷は笑った。
「西谷?」
「やっぱ、こっちの旭さんの方が好きっすわ。」
と、西谷は俺にキスした。
「西谷・・。」
「帰りましょ。何があったか教えてあげます。」
と、西谷は服を掴んで着替えだした。
「・・・あぁ・・・。」
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「お・・・俺・・・なんてことを・・・」
「心配ないっすよ。旭さんじゃないんだから・・」
「いや・・・そうじゃなくて・・・・。」
「えっ?」
「いつも・・西谷を満足させれてなかったんだな・・」
「えっ?あっ・・・いや・・・・」
「西谷。今日、家に泊まらないか?」
「えっ?いいんすか?」
「ちゃんと、西谷を満足させて見せるから・・・」
「・・ハイっす!!」
「試合中もそんくらいワイルドになってくださいね」
バシッ!!!
「いて・・。が・・・・頑張るよ・・・・。」
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