第8章 烏野一家の日常2 [日向総受け]
「おい!!翔陽!!教科書かs・・・?」
飛雄は、隣のクラスの翔陽に教科書を借りに来たが、翔陽の姿はなかった。
「おい!そこのお前!!!翔陽はどこだコルァ」
飛雄は、翔陽とよく一緒にいる犬岡って奴を呼んだ。
「へっ?は・・あっ翔陽のお兄さん?」
「翔陽君なら、さっき三年の先輩に呼ばれてましたよ。」
と、隣で座っていた芝山が言う。
「三年・・・。あ゛!!!」
飛雄は、なにか心当たりがあるようだ。
「その三年ってどこ行ったんだ?ゴルァ」
飛雄は、自覚はないがめっちゃ怖い顔をしていた。
「ひぃ!!」「ひ・・東階段の方・・・。」
と言った途端、飛雄は猛ダッシュで東階段へ走った。
「・・・。はぁ、やっぱ翔陽の兄貴怖い・・。」
「翔陽君はあんなに可愛いのにな・・・。」
---------------------
飛雄は、東階段に着いた。
「・・・だからいいでしょ?」
誰かの声が聞こえた。
「翔陽!!」
飛雄が呼ぶと、翔陽と翔陽を呼び出した先輩が飛雄を見た。
「やっぱりあなた方でしたか。」
飛雄は、臆することなく先輩に近づいた。
「あれれ~?飛雄ちゃ~んひっさしぶり~」
このチャラい人は、及川さん。
その友達の岩泉さん。
この2人、特に及川さんは翔陽にぞっこんでよく呼び出して口説いているのだ。
翔陽は、相変わらずビクビクしていた。
「及川さん、翔陽には近づかないでと何度もお伝えしましたよね?」
「えぇ~?知らな~い」
「悪いな、影山。俺ら、結構マジなんだわ。」
と、岩泉さんも引かない。
と、3人で火花を散らした。
翔陽は、その隙をついて逃げた。
「あっ!!チビちゃーん、俺と付き合うの考えてね~♥」
素早い翔陽は、その言葉も聞こえないうちに離れた。