第38章 妖怪の罠 [天童×月島]
「んっ・・・」
気が付くと、僕は全く知らない場所にいた
赤い光が照り付け、甘ったるい匂いが漂っていた
「・・えっ!?」
さらに、僕は僕自身の異変に気が付いた
僕は、両腕を頭の上で拘束されて両足も変なベルトみたいなもので巻かれていた
しかも、全裸で
僕は、この状況を全く読み込めない
ここは、どこで・・・
誰が・・・・
「あっ?起きた?おっはよ~」
と、突然奥から聞こえてきた最近聞いたばかりの声
「・・・あんたは……!!」
「久しぶりだね、メガネ君。決勝以来だね」
天童覚
白鳥沢のMB
この前の春高の県大会決勝で戦った相手
その時は、さんざんこいつの下衆ブロックに苦しめられたけど・・・
「なんですか?これは…。決勝で負けた腹いせですか?それとも引退して暇なんですか?」
「あぁ~、相変わらずムカつくね~その言い方。でも、そうでなくちゃ面白くないしね」
と、天童・・・さんは、ニヤニヤしながら近づいてきた
「なぁ、月島・・・だっけ?」
「なんですか?」
天童さんは、僕を見下ろして言葉をつづけた
「君、俺のものにならない?」