第36章 信じて、お前ら [青葉城西メン]
-及川 side-
『及川・・・・助けて・・・・!!!』
はっ!!!
あぁ・・・またあの夢・・・
数十年前、俺たち青城組は崩壊しかけた
俺のせいで・・・
岩「及川!!!」
と、屋敷の縁側でくつろいでいた俺を怒鳴りつける声
及「いっ・・・岩ちゃん・・・」
岩「お前、またこんなとこで寝て・・・!?」
と、俺に近づいてきた岩ちゃんは俺の顔を見て驚いていた
岩「お前・・なんで泣いてんだ?」
及「・・・ちょっと・・ね・・・」
と、目を拭った。
岩ちゃんは、それを見て俺をぎゅっと抱きしめた
及「・・・岩・・・ちゃん?」
岩「・・・お前を解放したのは誰だ?お前をまた、この世界に呼んだのは誰だ・・・」
及「・・・いっ・・・岩ちゃん・・・」
岩「あぁ・・俺はここにいる。大丈夫だ!!俺はいなくならない・・・だから・・・」
-------------!
及「・・・うっ・・・・うん」
と、俺は流れそうな涙をぐっとこらえた
岩「・・・花巻が、国見を見つけた。今夜行くぞ」
及「・・・うん!!!」
というと、岩ちゃんは俺から離れて俺の顔を見た
岩「・・・さっさと準備しやがれ!!グズ川!!!」
とだけ言い捨て、屋敷の奥へ戻って行った
及「・・・・渡っち」
渡「・・・はい」
と、いつの間にか俺の後ろにいる渡っちに言う
及「まっつん・マッキー・金田一、そして配下の妖怪達に伝えて。今夜猪の刻(夜の10時)に〇〇村に行くよ・・・って」
渡「・・・御意」
といい、渡っちは消えた。
・・・また一人、俺の仲間が帰ってくる
その夜の猪の刻
俺は、青城組の屋敷を出ようとした。
門の前には、すでに配下の妖怪が待機していた
及「・・・行くぞお前ら。今日も、信じてるよ」
といい、俺たちは闇の中に身を隠した。