第20章 あなたのせいですよ [赤葦×木兎]
~赤葦side~
今日の部活はやたらと静かだった。
なぜなら・・・・、
木兎さんが風邪をひいて休んだのだ。
何とかは風邪をひかないって言ったの誰だよ・・・。
まぁ、昨日は秋の今頃にしては気温が低かったが、木兎さんは
「やっぱ練習後の水浴びサイコーーー!!!」
なんて言って夕方の肌寒い時に水を浴びて・・・
今日このざまだった。
「はぁ・・なんか木兎いないと超静かだな・・・」
「あぁ・・・平和だ・・・」
と、いつもと違う練習風景にみんな浸っていた。
しかし、誰もが思っていたこと・・・・
「なんか・・・やる気でねえな・・・」
「あぁ・・・なんか士気が上がらねえっつか・・・」
そう、木兎さんはただうるさいだけでなく、その場を盛り上げて、士気を高める。それがとてもうまい人なのだ。
だから、木兎さんがいない今全員の士気が上がらないのは当然と言えば当然だ。
しかし、
「先輩方、少し休憩が長いですよ。練習に戻ってください。」
と、仮にも副部長の俺は、とりあえず全員を練習に戻した。
しかし、俺自身もどうもやる気が起こらなかった。
「はぁ・・・」
いつもあの人に振り回されてイライラするのに、何もないともっとイライラする・・・。
「・・・・クソ・・・・」
・・・・・今夜、木兎さんのとこに行ってみるか・・・。