第19章 烏野一家の日常 [澤村×菅原]
コンコン・・・
部屋の扉をノックしたが返事がない。
「スガ・・・ただいま・・・」
やっぱり返事がない。
「・・・スガ・・・ゴメン・・・道宮とは何もないんだ」
・・・・・・・・・・・・。
「スガ・・・入るぞ・・・」
と、部屋の中に入った。
中は真っ暗でベッドの上には毛布に包まれた何かがいた。
大地は、それに近づき優しく触れた。
「・・・スガ・・・・」
毛布を剥がすと、暗がりで分かりにくいが目を真っ赤にして泣いていた。
「スガ・・・・ゴメン・・・。」
と、大地は優しく抱きしめた。
「・・なんで忘れるんだよ・・・」
「ゴメン・・・」
「ゴメンじゃなくて・・・せっかく・・・結婚して20年なのに・・・」
「スガ・・・」
「せっかく・・・一緒になれて・・・ここまで来たのに・・・」
また泣きそうになるスガ
「だから・・俺・・・ま・・・待って・・・待ってたのにk・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
大地は、もう一度スガを抱きしめた。今度は強く・・・
「スガ、ホントにゴメン。俺、こんな大事なこと忘れてて・・・それで・・・これ・・。」
と、大地は小さな箱を取り出しスガに渡した。
それは・・・