第32章 秘密
横山は
大きな音がしたロビーに、
安田と共にやって来ていた。
そして、倒れている渋谷の頬を静かに叩いた。
横山「すばる、しっかりしろ、
吸血鬼がこれぐらいで気を失ってどないするんや」
その言葉に渋谷は気が付くが、
機嫌の悪そうな顔で横山を見た。
渋谷「起こされるんやったら女の方がええわ...」
その言葉に横山は少し笑うと
横山「なんや正常やな」
そして、他の二人を介抱している安田を見た。
安田に揺り起こされて、
丸山も村上も起き上がった。
横山「さて、何があったんか聞かせてもらおうか?」
横山の言葉に、辛い表情を見せるも、答えた。
村上「マルが、このロビーにあるマリアの絵が
魔女じゃないかって言った途端に爆発しよったんや」
そう言うと辛そうにしている丸山を見た。
横山「マル、なんでそう思ったんや」
横山は優しく聞いてみた
丸山「このロビーの絵以外は
僕が来てから集めた絵なんだ、そして..」
自分のポケットから紙を出して話を続けた。
丸山「魔女が、絵を動かしてるような気がしたんだ、
だからこの絵も、もしたしたらって思った瞬間
爆発したんだ....」
丸山の言葉に横山は静かに考え続けていた。
横山「もう一つの顔、とやら がでたか」
横山の言葉に渋谷が反応した。
渋谷「もう一つの顔?」
その言葉に横山は静かに答えた。
横山「その事は、全員集まった時に話す」
渋谷「はいはい、お前に任せますよ」
そう言うと静かに笑った。
横山「後、三人でこのロビーをちゃんと
元に戻しとけよ!」
そう言って、横山はその場を後にした。