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Dye D? 2

第11章 二人


私は、目を覚ますと、
大倉さんの腕の中にいた

大倉さんは私を抱きしめたまま、
気持ち良さそうに眠っていた

この寝顔を見たのは久しぶりだと思った

私は愛しそうに、そっと髪を撫でた


彼の抱きしめる力が強くなった

私は何故か嬉しくなり微笑んでいた


ステンドグラスの部屋は、
私たち吸血鬼には少し明る過ぎる...


しかし
この場所を知っているのは特定の人物のみで
あとはたとえ仲間の者でも知らない。


だから、私たちはここに隠れていたのだ。


私を捜している人物を特定するまでは…。


大倉さんが、静かに目を開けた

私は、優しく彼の頬に手をあてた


大倉「...起きてたんだ、身体は?」


少し身体を動かし、大倉さんはお腹を気にした

その優しさに胸がキュンとした


「大丈夫、少し楽になってきたから...」


私の言葉に安心したのか、大倉さんは優しく微笑んだ


大倉「少しでも、何かあったら言って欲しい」


優しい言葉だったが、少し強めの口調で言われたので、

私は素直に頷いた


すると、彼は私を優しく抱きしめ、耳元で囁いた


大倉「結婚しよう?」


私は驚いて見つめた。
彼は恥ずかしそうに微笑みながら見つめていた

私は俯いた。

その様子に、大倉さんは驚いて顔を覗き込んだ


大倉「ど、どうしたの?」


私は震える声で大倉さんに伝えた


「結婚は出来ません...」


私の言葉に、大倉さんは衝撃を受けた様子で


大倉「僕では、ダメなんだね...」


大倉さんの言葉に、私は答えられなかった

ただ、静かに俯いてい ただけだった


大倉「君に何が起こってるの?何を隠してるの?」


彼は悲しそうな瞳で、必死に私の心を探ろうとしていた


私は、彼の心に答えられない自分に悔しかった

今はどんなに辛くても
ただその状況に耐えるしかなかったのだ。
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