第26章 夢の話しを
飛び込んだはいいがそこには誰もいなかった。おそらく…ていうか絶対体育館。
「戻ってきたぁぁ!?ここにきて降り出し!?スゴロクの最後のコマにきてほしくないお願いナンバーワンですかぁぁぁ!?」
うわー!と頭を抱える。やだ、もうやだ!
ていうか征十郎は!?詐欺!?詐欺ったの!?
「…………しばく」
「誰をだ?」
「きゃあっ!」
いきなり声をかけられ振り返る。そこには
絶世の美少女が。
しかし、その少女は火で焦げたような着物を着ており彼女自身も黒く汚れていた。
恐らく、この世の者ではないのだろう。
「私は芽江亭(めえて)。女の暴力は醜いぞ」
どこかで聞いた名前だ、と思ったが特に気にせず自己紹介をした。
「ふむ…咲姫、というのか。よい名前だ。私も16なので、同い年だな。」
「芽江亭ちゃんは大人っぽいね」
「16ともなれば大人だろう…」
フッと笑った顔が美しすぎて、私は目を背けたくなった。スンマセンこんな顔面であなたの側にいて。
「なぁ、取りあえずここから出ないか?私はあまりここにはいられないんだ。だが私がどういう存在かは聞かないでくれ?」
「うん…わかった…。」
「信じてくれるのだな、ありがとう。」
こんな美しい子を信じない人を全力で殴りたい