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脱出せよ【黒子のバスケ】

第2章 あ、


「渡辺!」

「ふえ?えぇぇぇぇぇぇぇーーーっ!」


突然宙に浮いたかと思えばそのままその男の子から遠ざかっていた。


「な、な、な!?」

「しゃべると舌をかむのだよ!」

「うぇー!緑間君!?何で!?何で!?」


説明をすれば私はかつがれている。同じ帝光中出身の緑間真太郎君に。


「少し黙ってろ。体育館に赤司達がいるのだよ。」

「えぇぇぇぇぇぇぇーーーっ!あ、征十郎もいるのーっ!?」


征十郎は昔っからの幼なじみのこと。もうわけわかんない


「み、緑間君!」

「なんだ渡辺!本当に舌をかむぞ!」

「おろして!走れるから!」

「腰を抜かしていた奴が何を言うのだよ!それにお前を走らせれば俺が赤司に殺されるのだよ!」

「なにそれぇーーーーっ!」


本当に、わけわかんない。意味が分からない。なんなのだいったい。

相変わらず後ろからはあの男の子が笑いながら追いかけてきている。


「アハハハハハハ!アハハハハハハ!」


やばい。怖すぎる。

すると緑間君が目の前の扉を開けた。おそらく


「体育館…?」

「ここならあいつはこれないのだよ!」


飛び込むように体育館に滑り込み、緑間君は扉を閉めた。


「グヘッ!」


しっかりしがみついていなかったためベチャッと体育館の床に落下してしまった。


「大丈夫か?」

「大丈夫大丈夫。鼻が痛いけど。」

「体育館は安全区域だ。あいつらは入ってこられないのだよ。」

「あいつらってことはまだたくさんいるの!?」


緑間君は何も言わずに眼鏡をクイッとあげた。YESですか…

ていうか、体育館たくさん人いますね…あらやだわ恥ずかしさの極みなり←


「……咲姫?」


聞き慣れた声がしたので振り向くと


「残念な収穫になってしまったな。赤司。」


困惑した表情の征十郎がいた。


私はその顔から思わず顔をそらした。
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