第10章 *8*
大きな爆発音で、次々と調査兵団は集まってくる。勿論、ハンジも何の音!?と言いながらエレンが居る方向へと走っていく。
ハンジは、エレンが巨人化になったのを見てうぉぉぉ!!と叫び始めた。
そして、エレンの周りにいるリヴァイ班のメンバーは、ブレードを構えたままエレンを囲むように移動した。
「エレン…どういうことだ!?」
エルドの言葉にエレンは、は!?はい…!?と驚きの表情と焦りを隠せない状態でいた。更に、エルドはエレンを責めるように言う。
「なぜ今、許可も無くやった!?答えろ。」
その様子から冷静なリヴァイは、エルド、待てっと声を掛ける。エルドだけではない、オルオも続けて言うのであった。
「答えろよ、エレン!!どういうつもりだ!」
皆の問いに答えられないエレンは、辺りを見回すしかできない。その時に、いいや…そりゃあ後だ、とグンタが言い始めた。
「俺達に…いや人類に敵意が無いことを証明してくれ。」
「え…!?」
「証明してくれ、早く!お前には…その責任がある!」
エレンの右後ろにオルオが再び、エレンに向かって怒鳴りつける。
「その腕をピクリとでも動かしてみろ!その瞬間、てめぇの首が飛ぶ!!できるぜ!俺は!本当に!試してみるか!?」
「オルオ!落ち着けと言っている!」
そうエレンの真後ろにいるリヴァイは、皆を落ち着かせようと呼びかけている。リヴァイがエレンの近くにいるため、ペトラが、リヴァイに声を掛ける。
「兵長!エレンから離れて下さい!近すぎます!」
「いいや、離れるべきはお前らの方だ。下がれ。」
「なぜです!?」
「俺の勘だ。」
この様子から完全に冷静を失っているエルド、グンタ、オルオ、ペトラ。