第9章 *7*
「まぁ…思ったよりお前は人間だったってことだ。」
エレンは、オルオの言葉を聞いては僅かに驚いていた。
「焦って命を落とすよりはずっとよかった…これも無駄ではないさ。」
「あぁ…慎重が過ぎるってことはないだろう。」
ここで、エルド達の言葉を聞いたエレンは不思議に思った。
何で…先輩方は失望してないんだ…?オレが巨人にならないと大変なのに…。…まるで、現状を変えることを望んでないみたいだ…。
エレンは、オルオ達の様子を見ていたら、ズキン、と先程噛んで、怪我をしていたところが痛み持っていたスプーンを落としてしまう。
エルドは、心配そうに、大丈夫か?と声を掛けて、えぇ…とエレンが答えればスプーンに手を伸ばした。その時だった。
ドォォォ!と大きな音が鳴り響き、離れていたペトラとリヴァイは、その大きな音で驚き、近くにいたエルド、グンタ、オルオは、吹き飛ばされる。
勿論、周りにいた人達も驚いていた。爆発の正体とは、エレンの腕が巨人化になっていた。本人も、相当驚いていた。
「な!?な…何で今ごろ。」
「落ち着け。」
「リヴァイ兵長、こ…これは…。」
慌ててエレンは、リヴァイに説明をしようとしていたが、リヴァイを見たエレンの動きが止まってしまう。
「落ち着けと言っているんだ、お前ら。」
その理由は、エレンの前に立っているリヴァイは、ブレードを構えた4人…ペトラ、エルド、グンタ、オルオを落ち着かせようとしていた。
4人は、焦りながらもエレンを睨みつけていたのだった。