第2章 出会いーJIYONGー
いつものように行きつけのクラブにきていた。
俺とヨンベとスンリ。
そして周りに呼んでもいないのに群がる女達。
俺はつけすぎの香水が鼻につく、いかにも体だけの女に腕を組まれ酒を飲んでいた。
その時だった。
俺に絡んでた女が笑って声をあげた。
「ぷっw。。やだあれ。。きったなぁ〜いw」
ねぇ見てよと言った女の指した方を見た。
【なんだアイツ。。。全身びしょ濡れじゃねーかよ。。。】
その女は周りの視線を気にする事もなく一直線でカウンターまで歩いて行った。
バーテンにタオルをもらって濡れた髪をかきあげた女が。。。何故か気になった。
「なんなのあの子〜w汚いカッコで来る場所じゃないのにwね〜」
『。。けろ』
「え?なに〜?」
『あんたのその汚い腕もどけてくれない?』
「ちょ。。なんなのよ!」
俺はそう言うと女の腕を振り払った。
「ジヨン?」
立ち上がった俺にヨンベが話しかける。
『ちょっと酒取ってくる』
俺はヨンべにそう言うとカウンターに向かった。
タオルで髪を拭いてる女の横に立って煙草に火をつける。
ずぶ濡れの女はショットグラスを受けとると一気に飲み干した。
その姿を見て俺はつい笑ってしまった。
『ぷっw。。すげぇ女w」
そう言うと女は「は?」と言い俺の方を見た。
「ちょっと。今笑った?」
『いやすげー女がいると思って。あ。俺にも同じの頂戴』
バーテンに酒を頼みながら女にそう言った。
「ちょうだい」
そう言って女は俺に手をだした。
【は?なにを?まさか俺に気づいて急にサインとか?w】
『なに?』
クラブの爆音のせいで聞こえないと思ったのか、女はグッと俺に顔を近づけて言った。
「タ・バ・コ!ちょうだい」
『あ?あ〜煙草ねw』
全身ずぶ濡れのくせに、近くでふわっと香ったその女の匂いはいい匂いだった。
煙草を渡そうと新しい煙草に手を伸ばした時。。
『えっ。。』
ヒョイっと手が伸びて俺の煙草を口から取ると。。
「ゴホッ。。。ま。。っず!」
煙草を一口吸って女がむせながら俺の方に煙草を向けてきた。
俺はその煙草を受けとってまた吸い始めた。
『へんな女w煙草吸った事ねーのかよw』
「もうなんかメチャクチャしたい気分なの!」
そう言って運ばれてきた俺の酒を奪うようにして飲み干した。。。