第2章 始まり
土井先生から聞いたことをまとめると、この学園はだいぶ変わっているらしい。…いや、別に土井先生の話が愚痴ばっかりだったからまとめたわけじゃない。うん、そんなんじゃない。
土井「はあ、本当にあいつらは…おっと、教室を通り過ぎるところだった。ここが君の新しいクラスだ」
『ここがぼくのクラス、三組か…』
ガヤガヤギャーギャードンガラガッシャーン!!!
『すっごくうるさくないですか』
土井「…うん、なんか、すみません」
『しかも何か倒れる音しましたけど?このドアを開けたさきに何が待っているのか不安しかないです』
土井「ほんっとうにあいつらは…!!」
全力でこのドアを開けたくない。もう帰ったらダメでしょうか?え、ダメ?…そうですね、もう少しがんばってみます。
土井「白神、大丈夫か?開けるぞ?」
『……はい』
ガラガラ、
土井「おい!お前ら静かにブハッ!」
シーーーーーン
…状況だけを説明するとしたら、土井先生がドアを開けるとなんか壺っぽいものが先生の頭の上に落ちてきて、その中身を先生がかぶった。中身は…
『…ナメクジ?なんで教室にナメクジ?あっ、先生大丈夫ですか?』
驚いていないのかと言われれば驚いているが、なんだか今更こんなことに驚いていると、この学園で生活できない気がした。…なんか自分の心が壊れていく音がする…。
?「土井先生ごめんなさ~い!手がすべっちゃいました~」
謝っている雰囲気など少しも感じさせない声が聞こえた。そしてこう続ける。
?「でもでも~金吾が悪いんですよ~。僕となめさんを引き裂こうとするから~」
?「何言ってんだよ!ナメクジを寮においてこない喜三太が悪いんだろ!」
?「二人とも落ち着いて、うわっ!」
?「乱太郎がまさかの不運発動!?」
ギャーギャーワーワー!!
土井「…おーまーえーらーなー!!!」
?「みんな一旦落ち着いて。転校生が困っているだろう?」
?「庄ちゃんたら」
?「相変わらず」
?「冷静ね」
………………これいったい何ていうカオス(混沌)?