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孤独を無くしたい・続編

第2章 君の隣


           ~アレンサイド~

「ラビ、よく堂々と.......」

「ま、まあ仲が良いなら良いじゃない、ね?」

向こう側でリランにべたべたしているラビを
眺め、妙にむしゃくしゃしながら
オムライスをかきこんだ。

リナリーは2人微笑ましそうに見守っていて、
手元にはコーヒーを持っている。

「でも、リラン...悩んでないかしら」

「なぜですか?」

「あれから毎日方舟に通っているけど、
 進展は無いんでしょう?」

僅かに表情を曇らせ、僕を窺うリナリー。
僕は、食べる手を一旦止めて頷いた。

「ええ。歌を思い出せないそうです。
 イノセンスも復活してないみたいで...。
 本人はかなり気にしてると思いますよ」

「私達が、元気付けられれば良いんだけど」

リランの方を見やるが、
いつも通り楽しそうに笑っている。

「ラビがいるから大丈夫でしょう」

「...アレンくんってば拗ねてるの?」

「別に...拗ねてませんよ?」

リナリーが年下扱いしてくると、
少しむっとしてしまう。
でもそんなことに気付かないリナリーは、
優しく微笑んだ。

「このまま幸せでいられればいいのにね」

その言葉に含まれた微かな悲しみを感じ、
僕は目を伏せた。

アクマが、千年伯爵がいるかぎり
僕らは幸せとは程遠いのだ。

「戦争が終われば、みんな幸せですよ」

「そうね、頑張らなきゃ」

2人で笑みを交わし、僕はまたご飯をかきこんだ。
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