第2章 君の隣
白ブラウスの上に、ボタンの付いた
ノースリーブのワンピースを着る。
色はカフェオレ♪
飲み物も美味しいし、
落ち着いていて好きな色だ。
結構前にこれを着た時、
ラビは「チョコ?」と聞いてきて、
むっとした私はとりあえず
色々な色の名称を覚えさせた。
― 悲鳴上げるラビ、面白かったなぁ...
ふふ、と心の中で笑いながら
髪を縛ろうとしたら、
後ろから手が伸びてきてゴムを取られた。
「あ、返してよ」
「いーのっ。リランは縛んない方が可愛い」
― くっ.......。
またそういうことを言ってくる。
平常心平常心、と唱えつつ振り返ると、
ラビはもう着替え終わっていた。
「そういえば...ラビの部屋にも行ってみたいな。
ていうか、私の部屋に服置いとくのってどうなの?
自分の部屋もたまには片付けなよー」
「じじいがいんだからリランといれねぇじゃん。
それに片付けなんか出来ねぇさー、
雪崩どころの騒ぎじゃねぇもん」
「自慢出来ないからね、それ」
黒のニーソを履き、
ブーツのチャックを上げ、
枕元に置いてあったペンダントと
エンジェルリングを手に取る。
― そういえば、このペンダント...。
結局大した情報は得られなかったんだっけ。
返してもらったときのことはまだ覚えている。
とても嬉しかった。
― 返してくれたときのリーバー班長の
残念そうな顔は、少し面白かったし。
「リラン!早く行こ、腹減って我慢できねぇさー」
声をかけるラビに顔を向けた。
「うん、今行く」
ドアを開けて待ってくれるラビ。
急いで早歩きをしたら、
リングがチャリ、と鳴った。