第5章 第二章第一話
太郎の甲高い声が聞こえる。相変わらず可愛いものだ。
「ちょうどよかった実沙緒。紹介する。俺の臣下達だ。」
何故私が八大と一緒に紹介されているのだろう。。。
「お召しにより参上仕りました。」
こんな事初めてやった。私の仕事はこんな事じゃない。
「姫君、お初にお目にかかります、我ら臣下の筆頭八大天狗と申します。どうぞ姫君の僕に。」
あ、やばいタイミング失う。
「姫様。私、決起と申します。八大とは別に姫様の護衛にあたりますので、よろしくお願いします。」
あぁ~間に合ったぁ~良かったぁぁぁ
「あの…姫様わたくしに何かご用でしたか?」
太郎が聞いた。
「買い物につき合ってもらいたかったんだけど…」
空耳だろうか、ジェラートと聞こえたような…
「でも今日は集会で…」
ここでこそ私の出番だ!
「姫様、私でよければご一緒しますよ。こういう時のための決起ですから。」
「あ、じゃあお願いしようかな。」
良かった、これで最初の仕事こなせた。
「コラ待て実沙緒。なんで俺を誘わないんだよ。俺が一緒に…」
「ついてこないでっ」
「実沙緒……っ」
やばい、置いてかれる。
「姫様ぁ~待って~」