第6章 子供
「それでは発表します…しゅうの漢字は、コレです!」
その画面には“柊”と出ていた。
「…本当にこれが最初に出てきたのか?」
言っちゃダメ、皆思ってただろうけど言っちゃダメだよ~
「えぇ、なんでか知りませんけど。」
まぁ確かに柊なんて普通使わないからね。
「でもこれに決定です!」
こうなるともう誰にも覆せない。桃は匡より頑固だから。
「でも、いい名前だよね。カッコいいし。水蓮ちゃんと柊君…桃のお腹の中に居るんだぁ…」
颯ちゃんを生んだ時の事を思い出す。最初は今までに無いくらい幸せだった。でも…あの時は死ぬ覚悟できてたもんな。懐かしい。
「まだ、いまいち実感湧かないんですけどね。こんなんで大丈夫でしょうか。」
「まだ腹大きくなっとらんし当然やないの。大丈夫や。」
「そうだよ、皆居るし。先輩お母さんだって二人居るよ?安心しな。」