第5章 六年前
「どちら様ですか?」
隠れてなきゃいけない。でもバレてしまった。どうしよう。
「あっあやめ!こっち来て大丈夫なのか?」
あやめ…さん。
「あら匡さん。今日は調子が良いので、遊びに来ました。ところでこの子は?」
匡さんの知り合いだろうか。
「あぁ、こいつは桃。色々あって此処に隠れ住むことになった。丁度あやめを紹介しようと思ってたんだ。」
この人が匡さんのいとこさん?綺麗…。
「はじめまして、桃ちゃん。匡さんのいとこのあやめです。」
おもわず見とれてしまった。
「はじめまして、桃です。よろしくおねがいします。」
「あやめ、暇な時桃と話したりしててくれ。桃も来たばかりだし隠れてるから、友達いなくて退屈だろ。」