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お別れアラーム
第4章 *アラーム
当たり前だよ、と言いたくなるのをぐっと堪えた。
……だって、希美は、覚えてないんだから。
私のこと、そして昔のこと。
そして。彼女は、口を開いた。
それは、渡を絶句させるには十分すぎる言葉で。
「あのアラームが鳴るとね、消えちゃうんだ」
自分の耳を疑った。
消える?
ねぇ、何言ってるの?
「な、なんで」
そんな言葉しか、口に出来ない。
私はきっと、弱虫だ。
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