第1章 真逆なことを並べてみた
あの子とはちょこちょこ逆なことがあった。
杏子は辛いものやパイナップルが好き。でもウチは辛いものもパイナップルも食べられない。
あの子はコーヒーが好きでピーマンが嫌い。うちはピーマンが好きでコーヒーは飲めない。
音楽はあの子はリコーダーがそこそこ得意だがウチはてんで駄目で、ウチはギターが得意だがあの子は全くだった。
国語ではウチは文章問題が得意であの子は漢字が得意だ。
家庭ではウチは裁縫派。あの子は…大雑把なだけかもしれないがミシンのスピードを最速にし、終わるのは早かったが出来上がりはとんでもないものだった。だがあの子は調理実習で活躍をしてくれた。ウチは、食べる側が良いと再認識していた。
他にも色々逆だった気がするが、やはり好きになる性別まで逆なのはかなり辛い。
大体次別れたらウチが告白しようとした時に限って何故こんなにも続くのか。
別にあの子が幸せなのは良いことだと思う。でも、ウチが不幸せだったら、ウチにとってあまり意味が無い気がする。
そんな考え方もあの子とは逆なんだと思う…。