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真逆な彼女
第5章 君しか要らない
次の休み時間、成海が彫刻刀を返しに来た。
「ありがと〜助かったわ〜」
そう言って笑う彼の笑顔がすごく良くて、柄にも無くキュンときたりしていた。
おかしいね、こんなの。自分らしくないや。
笑顔の一つ見せられるだけで、心臓が暴れたりしている。
「いえいえ!」
自分も笑顔で返す。
このやりとりが、あと何回できるのだろう。
この幸せな日々が、ずっと続けばいいのに。
成海が引っ越すまで、あと…
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