第1章 真逆なことを並べてみた
靴箱に下靴を入れ、上靴を床に落とす。軽くバサッという音がしたが気にはならなかった。
上靴の口に足を突っ込み踵をしっかりと上靴の中に収める。ひんやりとした感覚が足に伝わる。
階段を上り教室に入り鞄を置く。そして机の中からノートを出し、昨日の宿題をやり始める。大体いつも通りの過ごし方だ。違ったのは杏子が彼氏と仲良さそうに歩いていた光景を見たことだけだ。
軽く溜め息を吐き三問目の答えを書いた。すると途中で芯が折れた。あぁ何てついていないんだろうか。
ガラっと扉が開く音がした。杏子かなって期待したけど別のクラスメートで軽く落ち込んだ。
いつまで彼氏と二人の時間を過ごしているんだ、早く会いたいんだこっちは。