第3章 秘 密 .。
先生「え~っと、ここをこう計算して…」
必死に数式を解説する先生。
様々な文字や記号が並べられて
教室の上空にはハテナがいっぱい浮かんでいる。
ただ、俺にはそんな先生の解説なんか
これっぽっちも聞こえていない。
…まだ余韻が残っている。
あの柔らかい唇の感触と温かさ。
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涼介「…ん、」
触れるだけの口づけをして
どこかに罪悪感を感じ そっと離れようとする
○○「…行かないで…っ」
腕を掴まれ、引き止められた。
○○「も、一回…だめ、かな…?」
涼介「駄目。お前、彼氏いるだろ」
気持ちをぐっと抑え付けて、笑顔で答えた
それでも、君がぎゅっと抱き着いてきたせいで
気持ちを抑えられなくなった
○○「今だけは、裕翔の事…忘れたい…」
…その名前、出すなよ…反則だろ。
〝裕翔〟っていう名前が聞こえた瞬間
我慢が解かれた。
さっきよりも濃厚に
後頭部に手を添えながら
何度も角度を変えて口づける
○○「んん…っ、ん、」
涼介「っ…ん、」
俺の理性が崩壊してしまう前に
そっと唇を離した。
恥ずかしそうに頬をピンクに染める君を
優しく抱きしめた。
涼介「お前には、ちゃんと彼氏がいるんだから。ここで気持ちを切り替えて、ちゃんと彼氏のところに戻りな?」
そんなやつ、早く別れて
俺のになれよ。
俺の方が絶対に幸せにできるから。
…なんて言えたらどれだけいいだろうか。
言えるわけない。
○○「ありがとね、涼介くん」
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一緒に出ていくと 怪しまれるから
先に彼女に屋上から出ていってもらった。