第2章 パパと娘
「みんな......そんな暗い雰囲気になってどうした?」
「横尾さん、空気読んでよ......。」
千賀は苦笑いしながら言う。
「あ、渉.....もう夕飯で来たのか?」
まるで話を逸らすかのように横尾に声を掛ける藤ヶ谷。
「うん、それでみんなを呼びに来たんだ!」
「丁度いいところで出来たな!
みんな、中に入って早く食べようぜ?」
「そ、そう...だね......。」
玉森がぎこちなさそうに返事をする。
「......。」
ユリと北山を除くメンバー達は中に入っていく。
「パパ、ご飯食べる...なの。」
ユリは北山の袖を引っ張る。
「あ、あぁ...そう、だな......
腹も減ったし、早く中に入るか!」
「ん......。」
それからみんなは普通に夕飯を食べ、楽しんだが
北山と藤ヶ谷はぎこちないまま食事を進めた。
「じゃあミツ!また仕事場で!」
「あぁ!」
「またユリちゃん連れて来てね(笑)」
「どうだろうな(笑)」
「(笑笑)まぁユリちゃんも、
来たい時にはいつでも来てね!」
玉森はユリの頭を撫でながら言う。
「ん.....。」
こうしてメンバーと別れたが、北山と藤ヶ谷に至っては
やはりぎこちないままで別れた。
(藤ヶ谷の奴、あの言葉の意味......一体どういう事だよ?
そんなに俺に言えねぇコトなのかよ......。)
「パパ...どうしたの?」
「何でもねぇよ(笑)
お前は風呂に入って早く寝ろ。今日は少し疲れただろ?」
「ん......またパパと寝る、なの。」
「はいはい(笑)」