第20章 また出会う日まで...
太輔side
「ミツ、行っちゃったね......」
「......。」
「ねぇガヤ......本当にミツはユリちゃんを見たのかな?」
「さぁな......」
あの後北山は走り出して行ってしまった。
途中ライブを止め走り出した北山に驚いたが、
一番驚いたのはユリちゃんがいたということだ。
彼女が森を出てくることは不可能に近い......
今の彼女にとっては大事な時期でもあるはず、
そんな彼女がここに来るだろうか?
もし意思があっても、王に反対される......。
「......。」
「っねぇガヤ......!」
「どうした、タマ......」
「っ俺も......俺も時計台に行ってみても、いいかな?」
何を言うかと思えば......
「お前は、北山の言ったことを信じるのか?」
「わからない......っでも、ほんの少しの可能性に......俺は賭けてみたいんだ。」
「......。」
「だから俺も行ってみようと思う......ガヤは、どう思ってるの?
やっぱり、現実を見て幻覚だって言う?」
「......そうなるな、でも......」
でも、可能性はゼロというわけじゃねぇ......
「試しに行ってみるのも、いいんじゃねぇか?
空振りになっても、いいなら......」
「っじゃあ俺も行ってくる!
......他の皆は、どうする?」
「俺は行くよタマ!」
宮田がいち早く反応した。
「「俺も!!」」
千賀とニカは同時に返事をする。
「俺も行ってみるよ......太輔は?」
どうやら渉も行くらしい。
「みんな行くなら......俺も行くしかねぇだろ......」
「うわっ!素直じゃないねぇ(笑)」
ニカに茶化される。
「うるせぇよ......時計台までは、何で行くつもりだ?
歩きだとかなり時間かかるぞ。」
「「「あ......」」」←
こいつら(苦笑)
北山......まさかお前直接走って行ったんじゃねぇよな?(苦笑)
アイツいつまで経っても猪突猛進タイプだし......