第17章 沢山の思い出を...
「申し訳ありません所長、北山さん達は......
今回の事件の件でお呼び出しをくらったようで(苦笑)」
「なるほど、そうか(苦笑)
俺が未然に防いでいれば、こんなことにはならなかったのにな......」
「っ所長は何も悪くありません!
一時期とはいえ、私は所長のことを裏切ってしまい
あのような事件を引き起こす引き金を引いてしまいました!
本当に、申し訳ありません。
これで許してもらえるなんて思っておりません......」
「朝倉、君をそこまで追い詰めてしまったのは俺だ。
お前は幼馴染だからと、
ずっと俺のもとにいるから、安心していたんだ......けど俺は、
研究やユリ達のことに没頭してしまいお前には、
“楓”には苦労をかけた......
お前の気持ちを知らず、本当に済まなかった......。」
「っ所長......」
「今回の件関してには全く怒っていない、それより楓......」
「っはい、何でしょうか所長......」
「......その所長呼びはもうやめてくれないか?(苦笑)
また前みたいに、“翔”と呼んでくれ......」
「っ......!?」
「......(微笑)」
「っ翔、様......」
「翔様......様付けか(苦笑)
お前は昔から生真面目すぎる。もう少しラフにいこう。」
「しかし、目上の方には......」
「ったく......お前は昔からそうだな(苦笑)
俺が研究所を継ぐとなってから、ずっとそんな感じだったな......」
「っもう、こちらの呼び方の方が長いですから......
童心に戻るというのは少々厳しいですわ(苦笑)」
「(笑笑)......共に30を過ぎたからな、
やり直すのと同時に、気ままにやっていこう。」
「っはい......!(微笑)」
「......ねぇユリ、俺らほったらかし?」←
「こういう時子供は見てないふりでじっと黙って遠くで見てるの。
前にドラマで見たことあるの......。」
「ふぅん......」
(何でユリそんな“大人事情”を分かってるようなこと言えるの?汗)←
ユリは別の意味でも成長していたようだ。