第14章 奇跡を信じるのならば...
『ユリ様達を助けられるのは、貴方しかいないのかもしれませんね......。』
「え......?」
俺が、ユリ達を......?
『っ今のは気にしないでください(苦笑)
でも、
奇跡を信じるのであれば......』
奇跡、か......
『っこれは私の独り言ですから、気にしないでください。
では、また情報が入りましたらご報告させていただきます。』
「はい、ありがとうございます。」
『では......』
こうしてふたりは電話を切った。
「奇跡......」
「北山、神楽さんなんだって?」
「今、御子柴さんは手術中だ......」
「っ手術って......!」
渉は顔を青ざめた。
_コクッ「っユリに、傷つけられたことが致命傷らしい......」
「っユリちゃんが!?」
「っユリ、ちゃんが......」
裕太は再び顔を青ざめる。
「......。」
「ミツ......っ、う...そ......」
宏光を見たあとテレビの画面に視線一時的に向けた高嗣、
その様子は動揺を隠せていなかった。
「ニカ、どうしt..っ......んだよ、これ......」
裕太も画面に視線を向け衝撃を受けた。
「っ北山...あれ......」
渉は画面を指さした。
「......。」
宏光は漠然としている中、渉に言われるままに画面に視線を向けた。
そして......
「っ......!」
身体には電気のように衝撃が走った。
「っそんな......嘘、だろ......?
ユリ......」