第13章 襲来
「そっか......」
「藤ヶ谷君は、相変わらず誰にも言ってないの?」
「いや、最近になって全員に言っちまったよ(苦笑)」
「そうなんだ(笑)
じゃあ俺も、戦いが無事に終わったらメンバーに全て話すよ。
やっぱり、大事なメンバーに隠し事なんてしたくないし......」
「そっか......それが、いいのかもしれねぇな。
俺も北山達に言って、気持ちがだいぶ楽になったからな......」
「そうだね(微笑)
そういえば、前に山ちゃんが言っていたんだけど......
北山君が連れていた女の子って......」
「ユリちゃんのことか?」
「そう!その子!山ちゃん、会いたがっていたよ。
『早く北山くん来てくんないかなぁ』ってね(苦笑)」
「ふぅん......あいつ親バカだから、どうだかな(笑)←
......さすがに、山田がユリちゃんの正体知っているわけねぇよな?」
「正体?......っえ、それって......」
「ユリちゃんは人狼だよ、純血種の......」
「っそ、そうだったの!?なんで、北山君が?」
「これもまた不思議な縁、だろうな......」
「そうだね(微笑)」
「(微笑)......よし、そろそろ行こう。大翔達にはちゃんと言ってあるんだろ?」
「うん、そのへんは大丈夫だよ。他の人狼達にも伝えてあるよ。
そろそろ行かないとね......少しでも犠牲が出ないように......」
「あぁ......行こう。」
「うん、大事なものを.....守るために......」
太輔と圭人は再び都市に向かって走り出した。
ちなみに圭人はイタリアオオカミの仲間で狼としての能力は太輔より優っている。
そして太輔は絶滅されたとされるニホンオオカミの仲間である。
「藤ヶ谷君.....身体が異様に軽く感じるね。」
「あぁ、今日は紅月が見える日だからな......今日のうちに、
あいつらを仕留めないとな......」
「うん、
この命を落としてもね......」