第11章 新たなる魔の手...
ユリside
「......。」
ユリはここに来た時と同じように広いベッドの上で目を覚ました。
「っユリ!」
「リョ..ガ......」
目の前には心配そうにユリを見つめるリョウガの姿があった。
「ユリ、ずっと目を覚まさないから心配したよ......」
「ごめん、なの......」
「ううん、ユリが目を覚ましてよかったよ!」
「......。」
ユリはベッドから起き上がる。
「起きて大丈夫なの......ユリ?」
「......夢、見たの。」
「夢?......なにか怖い夢でも見たの?」
「違うの......楽しい夢、なの。」
「どんな夢!?」
「......。」
__ユリが眠っていた間に見た夢の中...
『ユリ!飯できたからこっちに来な?』
『ごはんなの......』
『今日はデザートの苺もあるからなぁ♪』
『苺なの。』
頬を染めるユリ。
『(笑笑)ホントユリは苺好きだな!』
『......ピーマン、なの。』
今度は眉間にシワを寄せるユリ。
『今日は野菜炒め、ちゃんとピーマン食わないとダメだぞ~』
『や......食べたくないの。』
『じゃあ苺はナシ(笑)』
『......ピーマン食べるの。』
『エラいエラい(笑)
じゃあ飯食って早く苺食べようぜ!』
『ん、食べるの......』
その後ユリと夢の中に出てきた人物は楽しそうにご飯を食べるのだった。
「ご飯食べる夢だったの......」
「誰と食べてたの?」
「......知らない人、なの。パパじゃなかったの......
でもどこかで、
会ったことある人なの。」