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人狼少女を拾いました

第9章 人狼への目覚め


「......。」



瞳が紅くなっているユリは爪を変化させていき



以前宏光が見た耳、尻尾が生えていた。



「ユリ、ちゃん......」
(っちょっとヤバイな......この状況......)



「っユリ......落ち着きなさい。
むやみに傷つけてはいけない......ここはリョウガに任せなさい。」



さすがの翔も危険だと感じたのか、ユリの止めに入る。



「っ藤ヶ谷!」



「っ......」
(一体......どうすうりゃいいんだよ......)



周りが漠然としてる中、ユリはむくりと立ち上がった。



「許さない......


























殺すの......」




ユリは太輔に向かって手を振り上げる......。



「っ!」



太輔は覚悟するかのように目をギュッと閉じた。



「っ止めろユリ!......っユリ!!!」



宏光は声を張り上げながら叫ぶ。



「っ......!」



ユリが振り下ろそうとした時、太輔の目の前で腕の動作が止まった。



「っ......ぇ?」



太輔は閉じた目をゆっくりと開けた。



そして目の前にはユリの鋭く生えた爪があった......。



ユリの手は震えており、



「っぁ....ぅぁ...ぅぐ......」



手を振り上げていなかった左手で頭を押さえ何やら苦しそうだった......。



「っユリちゃん!」
(っさっきの、北山の声に反応した......?)



「っうぁ.....ゃ...ゃ...やぁ......」



今度は両手で頭を押さえ始めその場に倒れこむように座り込んだ。



咄嗟に動いた太輔はユリの肩を持つ。



「っユリちゃん......もしかして、


































北山のこと......思い出しかけているの?」




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