第5章 誘拐?
そして車は山道に入り、道はどんどん狭くなっていった。
「っ結構山奥なんだな......」
「そりゃあ政府にも内緒にしている人狼の研究施設だからな......
人目に付かれたくないのはしょうがない事だ。」
「......お前は、その研究施設に行って大丈夫なのか?
お前も、人間の血が濃いからって言っても人狼なんだろ?」
「奴らによる混血種の研究はとっくに終わっている......
後は純血種の研究だけだ。純血種は、
そこらにいる混血種よりなかなか見つからないからな。」
「っじゃあユリは......」
「......急ごう、奴らは研究を成し遂げる為なら何でもする奴らだ。」
「っユリ、絶対無事でいろよ......
俺が、
俺達が絶対に救い出してやるから。」
俺は、
『......ぱ、ぱ?』
『ぱ、パパッ!?』
『そう、今日から彼が君のパパだ(笑)』
『パパ。』
「お、俺はパパじゃないぞ......!?せめてさぁ......
お兄ちゃんかお兄さんで、良くない......?」
『......パパ。』
俺はお前のパパだからな......