第1章 裕也と私
ガランガラン・・・
「イラッシャイヤセーー!!こんばんは!!」
ギラギラ眩しい店内。響き渡る男たちの声。
無意識に目で裕也を探す。あれ?今日はいないのかな・・・?
「おい、おいって」
「わっ!!」
思わず叫んだ私をキョトンとして目で見るのは、私が探していた裕也。
「なんで驚くんだよ、さ、あっち行くぞ」
「う、うん」
もうかれこれ3ヶ月くらい通ってるホストクラブ「Emperor(エンペラー)」。
なのにやっぱりこの雰囲気は慣れないんだ。
だって私は普通の大学生だし・・・普通なら場違いだもん。