第6章 〈エース〉あなたがいない世界は
「エース!?」
「寝た!?」
隊員たちは驚いてエースの方を見た。
「ん?」
エースは目を開け、腹筋を使って飛び起きた。
「起きた!?」
最初は驚いていた隊員たちも、やがてみんなで笑い始めた。
「エース、びっくりさせんなよ」
「しっかりしろよ」
「ひひ、悪ィ悪ィ」
立ち上がったエースはニカッと笑った。
「……」
ーサッチもいて、みんなもいて、楽しく笑い合った日々。なぜか、遠い昔のように感じる。
「……」
海兵を斬りながら、サーヤは思った。
(一体……)
ーどこで間違えたのだろう。どこであの幸せな日々から道を踏み外したのかわからない。ただ1つだけ、わかっていることは……。
「エース」
(絶対に助けるからね)
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