第5章 〈ONE PIECE〉お前の夢の果て
ーー〈ひとつなぎの大秘宝〉を一緒に見つけるという夢。
「あァ、そうだ。まだ夢は叶ってねェ」
涙でキラーの顔が見えなくなっていく。
「おれには、お前が必要だ! 生きてもらわねェと……困るんだよ……!」
「ファッファッファッ」
キラーはまた笑った。
「……嬉しいことを……言ってくれるな……」
穏やかな瞳をおれを向ける。ーー数年ぶりに見た相棒の顔。それがこんな形になるなんて……。
「だが、お前は……見つけるんだろ?」
あの時、約束した時と同じ顔をしている。
「おれは……死んでも、お前の隣に……ずっといる……」
涙を流して笑顔で言う。ーー最期が近いことは誰の目にも明らかだった。
「だから、見せてくれよ……相棒。お前の夢の果てを……」
「……あァ」
おれもできるだけ、最高の笑顔を作った。
「任せろ……相棒」
相棒の手を握った。キラーは笑顔を見せて、その瞳を閉じた。
+