• テキストサイズ

【ONE PIECE】海を巡る者たち

第3章 〈ONE PIECE〉愛してくれてありがとう


 
『はい、カットー! お疲れ様でしたー!』

 監督の掛け声で緊張の糸がプツリと切れる。

「ううっ……」

 ルフィは撮影が終わった後も泣いていた。

「うっ……ううっ……」

 血糊で体中ベタベタなエースが起き上がり、ルフィを抱き締めた。

「ルフィー!」

「エースー!」

 2人は抱き合ってワンワン泣いている。

「おいっ! がんどぐ! 何でおれが大事なおどうどをおいで、ざぎにいぐんだよ!! おがじいだろ!!」

「ううっ……エーズがじぬなんで、いやだ!!」

 2人は泣きながら監督の方を向いている。

「もう、ごんなじごどざぜるな!」

「うっ……ううっ……」

 涙も鼻水も垂れ流しながら、2人は訴えた。

『そうは言ってもね……おれも最初はその予定じゃなかったんだけど、大人の事情っていうのがいろいろあってね……』

「おどなのじじょうっでなんだよ! ぞんなごどで、おれをごろずな!」

 泣いているのか、怒っているのかすら、わからないような鼻声でエースは叫んだ。

「うっ……う……」

 そこにやって来る1人の人影。

「うう……エースー! ルフィー!」

 その人はエースとルフィを抱き締めた。

「「ザボーーー!」」

 3人は抱き合ってワンワンと泣いている。
 
/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp