第2章 〈エース〉太陽のように温かい人
「どうしたんだ? フィナ。体が少し強張ってんな〜」
エースはそのまま、フィナを抱き締めて自分の前に座らせた。そして、フィナの肩に顔を埋めた。
固まっていたフィナの体はさらに固くなってしまったが、少ししてからエースに声をかけた。
「エ、エース、わたし〈雲柱〉の手入れをしたいの。だから、離れてくれない?」
フィナはツンとした態度をエースにとった。
すると、エースはさっきよりもさらにニヤニヤとした顔で笑った。
「お、出たな〜フィナのツンデレ〜」
「ツンデレじゃない!」
フィナは赤くなっている顔をプイッと横に逸らした。
「ツンデレじゃねェか」
エースは横を向いてしまったフィナの頬を優しく包んで自分の方に向かせた。
エースにじーと見つめられたフィナはさらに顔を赤くさせて視線を逸らしてしまった。
エースは仕方がないといった様子でため息をついてから、そっとフィナに顔を近付けた。
チュッ
「!?」
わざとリップ音を立ててフィナのおデコにキスをした。
フィナは先程よりもさらに顔を赤くして、怒ってエースに言った。
「な、なな何すんのよ!」
フィナは〈雲柱〉を落として、左手でおデコを押さえた。そして、右手でエースをバシバシと叩いた。
「痛い! 痛ェよ、フィナ」