【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第8章 初めての島
その後も、油や卵などを買って、わたしたちは自分たちの船に戻っていた。
「たくさん買ったな」
「ええ、これでしばらくの間は大丈夫だと思うけど……」
頭の中に、大喰らいの船長が思い浮かぶ。彼がどれだけ食べるかによって、今後の食費がかかっている。
「まあ……大丈夫だろ」
「そうね……」
(少し心配だけど……)
ーきっと、なんとかなる。4人なら……。
そうこうしている間に、船が止めてある港町に戻って来た。
「なんか……少し騒がしいな……」
「うん……」
心なしか、出発した時よりも港が騒めいている気がする。
ドッカーン!!!
「!?」
「何!?」
わたしとキラーは音がした方向を向いた。
「ま、待ってくれ! もうやめてくれ!」
「馬鹿にして悪かった! 許してくれ!」
そこには、腰を抜かしている海賊らしき人達がいた。
「なあ、アユナ」
隣にいるキラーに声をかけられた。
「嫌な予感がするんだが……」
「……わたしも」
キラーと顔を見合わせた。
(もしかして……)
わたしたちの視線の先には煙に隠れている2人の影が見える。チラリと赤い逆立てた髪の毛が覗いた。
キラーは隣で仮面を押さえている。