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【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら

第8章 初めての島


 ショーケースの上にお金を置いたキラーがそのまま手を伸ばして、袋を受け取ってしまった。
「キラー」
 わたしはキラーを見た。
「こんな重いもの、お前に持たせられない」
「……」
 わたしは黙って俯いた。そんなわたしの頭に手が置かれた。ーーキラーの手だった。
「そんな顔をするな。荷物はおれが持てばいい。そのために、おれがいる」
「……」
 ーきっと、キラーは優しいから気を遣ってくれているのだろう。
「……ありがとう」
 わたしは顔を上げて笑った。ーー今はキラーの優しさに甘えようと思って……。
「お嬢ちゃん」
 次のお店に行こうとしていると、さっきのお店の人から声をかけられた。
「これ、おまけね」
「え?」
 お店の人はわたしに向けて、袋を渡した。中を見ると、豚バラ肉や鶏皮など様々な種類のお肉が入っていた。
「え、でも、これ……」
「いいのいいの。お嬢ちゃん、可愛いからおまけ」
「……」
 男の人はにこりと笑った。
「あんたたち、恋人同士か何かか?」
「え!?」
「な!?」
 わたしたちは2人揃って首を横に振った。
「なんだ、違うのか」
 少し意外そうにお店の人は言った。
「まあ、でも、ここらで見かけないってことは旅の人か何かだろ? おれはそういうのが大好きなんだ」
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