【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら
第7章 これからのこと
(言えばいいのに……どうして言わないかな……)
ー相手に想いを伝えれば、全て解決する話なのに……。
「……何であいつら言わねェんだよ」
2人で船の中に入った後、キッドが船の小窓から外を見ながら言った。
わたしも背伸びをして外の様子を見る。2人はテーブルの上で手を重ねているままだ。
「……何で言わないんだろうね……」
ー外野だけがもどかしい思いをしている。
「普段、勘がいい癖に……何で自分のことだと疎いんだよ」
「……臆病なんじゃない? 言ったら嫌われると思ってるとか……主にキラーが」
「確かにな」
キッドは苦虫を噛んだように顔を歪めた。
「……〈ひとつなぎの大秘宝〉が見つかるまでに、2人の恋も成就すればいいのにね」
「そうだな。それまでには、おれたちであの2人がくっつくように協力してやるか」
「そうね」
わたしはキッドと顔を合わせて、2人でニヤリと笑った。
「……あの2人少し長くなりそうだし、おれらも2人で話でもするか」
「うん!」
わたしたちは笑い合って、2人で食堂へと向かった。
ーーこれから、仲間も少しずつ増えて行くと思う。危ない目にもたくさん遭うと思う。それでも……。