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【ONE PIECE】もしもあなたが連れて行ってくれたなら

第6章 旅立ちの時


「これが最後だ。本当にいいのか? ……もう、会えなくなるかもしれないんだぞ」
「……キッド」
 ミーウは静かにキッドの名を呼んだ。
「わたしは遊び半分でここにいるわけじゃないの」
「……」
「自分で選んで、ここにいるの」
 ミーウはにこりと笑った。ーー8年前、4人で約束した時のように。
「迷いなんてないわ」
 ミーウはおれの隣にいるアユナと目線を合わせた。
 それに答えるように、アユナも大きく頷いた。
「だから、大丈夫よ」
 ミーウはキッドに手を伸ばした。
「わたしがあんたを海賊王にするから。船長」
 その言葉に対して、キッドは不敵な笑みを浮かべた。
「……言われなくても、なってやるぜ」
 キッドはミーウの手を掴み、船に乗り込んだ。
 おれはアユナと目を合わせ、2人の後に続いて船に乗り込む。
「キラー、帆を張れ!」
「おう!」
 おれはキッドの指示通り、船の帆を張った。
「みんな」
 キッドはおれたちを振り返った。
「8年越しの約束がやっと叶うな」
「うん!」
 ミーウは瞳をキラキラさせている。
「野郎共! 出港だ!」
「おー!」
 おれは船のエンジンをつけて、海風を受けながら船を進めた。

 ーーおれたちの旅はここから始まる。

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